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【事務局より】クラウドファンディングについて大切なお願い

3年ぶりに有観客での開催となる日比谷音楽祭が、いよいよ8日後に迫ってきました。
出演者、タイムテーブル、各種プログラムも発表し、当日まで盛り上げムード全開で進んでいますが、皆さんへ大切なお願いがあります。

実はまだ日比谷音楽祭2022に必要な資金が足りていません。
日比谷音楽祭は2019年の初年度から毎年クラウドファンディングに挑戦しています。今年は現時点で約600万円ものご支援をいただいており、お寄せいただいたコメントの温かさに大変励まされるとともに、感謝の気持ちでいっぱいです。
ですが、目標金額の2,000万円の達成にはまだまだ道程は遠い状態です。

より多くの方にクラウドファンディングにご支援・ご協力いただきたいのですが、今一度ここで、なぜ日比谷音楽祭がクラウドファンディングで2,000万円を目指しているのか、そしてその重要性を改めてお伝えしたいと思います。少し長くなりますが、お付き合いください。

日比谷音楽祭は、チケット販売をせず、コンサートやワークショップなど、あらゆるコンテンツを「無料」としています。これは、誰もが垣根なく素晴らしい音楽と出会える場として開かれた今までにはない音楽祭でありたいという、日比谷音楽祭の理念によるものです。

例えば、チケット代が5,000円のコンサートに家族4人で行こうと思うと20,000円かかります。小さなお子さんのいるご家族の場合、子どもを連れて行きたくても、興味があるかも最後まで静かに楽しめるのかもわからないし、それであれば費用のこのともあるし諦めよう、とか、子どもたちは留守番にしよう、といった判断になることは多々あると思います。
もしそのチケット代が無料であれば、気軽に子ども達を連れて家族みんなでコンサートに行くことが可能になり、そこで子どもたちが初めて本物の音楽に触れ、子どもにとっても親にとっても、忘れられない音楽体験になるのではないかと思います。
無料であることで、公園を散歩中にたまたま通りかかった方もライブを観るなど、音楽祭に参加することもできます。
ブースで初めて触れた楽器を始めたり、興味のなかったジャンルの音楽に感動してアーティストのファンになったり、音楽が大切な趣味になる人もいるかもしれません。
そんな風に、気軽に自由に、誰もが本物の音楽体験ができる場をつくりたいというのが日比谷音楽祭の想いです。

無料開催に必要な資金は、企業様からご協賛金、行政からの助成金、そしてクラウドファンディングという3つの柱によってまかなわれています。
現在、その割合は、協賛金が圧倒的に多く、次いで助成金、そしてクラウドファンディングという順番です。

大変有り難いことに、今年もたくさんの企業様にご協賛いただいておりますが、総額としてはこれまでよりも減少しています。
また、助成金については、昨年まで交付されていた助成金が終了し、今年それに代替する助成金が新設されましたが、対象となるのは7月からの公演となり、6月開催の日比谷音楽祭が応募できる助成金がない、ちょうど助成金の谷間に入ってしまったような状態になっています。
協賛金や助成金は社会情勢やさまざまな要因によって大きく変動します。
これまで、資金源の中で一番割合としては大きくなかったクラウドファンディングですが、この割合がもっと増えれば、より安定的に日比谷音楽祭を開催していくことができるのではないかと考えています。

誰かの無料チケット代のために、観る時間があるかわからない配信のために、支援をしてくださるという方がどれだけいらっしゃるのか。日比谷から遠くに住んでいながらも音楽文化を育むこのイベントを支えていきたいと思ってくださる方がどれだけいらっしゃるのか。事務局内でも何度も議論をし、2021年の支援者の皆さんからもご意見を頂きながら、昨年の達成額約1,177万円を大きく上回る、2,000万円を目標額とすることに決めました。

おかげさまで多くの企業様からご協賛金をいただいているため、日比谷音楽祭2022の開催自体ができないという根底から崩れるような事態にはなっていません。
とはいえ、このままいけば大きな赤字を抱えることとなり、来年以降は企画の初期段階から規模の縮小、開催継続の有無を考えていかなければなりません。

事前に集まったお金のなかで予算を縮小してやればいいのでは、という風に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、早くに締め切ってしまうのではなく、日比谷音楽祭を楽しんだ後に「支援をしたい」と思ってくださる方のためにもクラウドファンディングの期間を開いていたいと考えています。
そして、予算規模についても守らなければならない一定のラインがあります。無料であっても、音楽プロデューサーの亀田誠治実行委員会が最高のアーティストと最高のスタッフとともに、質の高い音楽体験をお届けすることは、日比谷音楽祭がもっとも大切としていることのひとつです。そして、野音と日比谷公園の全体および周辺施設を使った音楽祭として、安全面においても抜かりなく運営をしていく必要があります。

「みんなでつくる音楽祭」というのは、日比谷音楽祭が本気で目指していきたい音楽祭の姿です。日比谷音楽祭を楽しみにしている、応援してくれているひとりひとりの力によって、日比谷音楽祭がつくられていく。その規模が、1000万の支援から、2000万、5000万、1億、2億と大きくなって、この東京・日比谷公園から日本中、世界中に届けられる最高の音楽体験を“みんなで”つくり、日比谷野音の次の100年に残していきたいと思っています。

あなたのご支援が誰かの音楽体験となり、もしかしたらその誰かが新たに音楽家になったり、アーティストはファンが増えてより素敵な音楽を届けてくれたり、音楽に携わる仕事を目指す人が出たり……あなたの支援は巡り巡って豊かな音楽となって、きっとあなたにも戻ってくると思います。
文化を支援するという大きな循環のなかに、皆さんにもぜひご参加いただけましたら嬉しいです。

クラウドファンディングは、6月20日(月)23:00まで、皆様からのご支援を受け付けています。会場での「投げ銭支援」企画も実施いたします。
どうか、日比谷音楽祭2022 クラウドファンディングへのご支援よろしくお願いいたします。

日比谷音楽祭事務局

日比谷音楽祭2022クラウドファンディンツ
みんなでつくる音楽祭の実現に向けて

https://readyfor.jp/projects/HMF2022